23. オピニオン

20代30代はコロナワクチンを打ったほうがいいのか

コロナワクチンを接種するにあたり、新型コロナ感染症による重症化/死亡率とワクチンによる重篤率/死亡率の比較しました。
欧米では義務化されているので接種は当然だと思うかもしれませんが、日本人の死亡率は欧米と比べて1桁程度低いことを踏まえると必ずしもその限りではないと思っています。実際、現在の日本の接種率は80%程度と五人に一人は接種をしていませんし( https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html )、5歳から11歳については政府としても「努力義務」は設定しないというスタンスです。


したがって、20代や30代においても接種は必ずすべきもの、接種1択というわけではなく、自身へのメリット/デメリットと周囲への配慮を踏まえて個々人で検討する余地があるべきことだと思っています。それにもかからわず、定量的な議論がないゆえにワクチン接種をした/しないで身近な人間関係が崩れることを懸念しており、事前に個人的に考えていることを説明して共有しておきたいです。

最初に今の意見を伝えると、全く打たないのは周囲の配慮にかけると思うので一回は打ちたいと思っていますし、会社が2回目を打った方がいいというなら前向きに検討はしたいと思っています。ただ年代別にデータを見ていくと、必ずしも打って当たり前打たないのは考えられない、という訳ではないことをわかってほしいと思っています。

どのデータを使ったか

調べるにあたって下記のデータを使いました。

コロナ感染症について

コロナ感染症については厚生省が提供する新型コロナウイルス感染症情報のサイト(https://covid19.mhlw.go.jp/ )を参照しました。

生データがダウンロードできるのでそちらを参照しています。

ワクチンについて

ワクチンについては「第77回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」における資料を参照しました。令和4年3月18日の資料で現時点の最新です。

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-yakuji_127869.html

調べ方

コロナ感染症で重症化、死亡した率とコロナワクチンによって重篤化/死亡した率を比較しました。

期間について

上記データから2022年1月から2月の1ヶ月のデータを抜き出してワクチン副反応による重篤率とコロナ感染症のリスクを比較しました。

コロナ感染症による重症化/死亡率

コロナ感染症のリスクについては、入院が必要な重症化例と死亡例について着目しました。コロナウイルスの重症化/死亡率のデータは、厚生省が提供する新型コロナウイルス感染症情報のサイト(https://covid19.mhlw.go.jp/) を使い、2022/1/19から2022/2/15の重症化数と死亡者数を算出しました。

年代/性別重症化/死亡数感染者数重症化・死亡率(%)重症化・死亡数(100万人あたり)
20代男性7名826673名0.000847%8.47人
30代男性15名1490328名0.001006%10.06人
20代女性8名1322714名0.000605%6.05名
30代女性6名886126名0.000677%6.77名
参考(80代男性)696名4256名2.25%22556名

重症化数は、20代男性は7名、30代男性は15名、20代女性は8名、30代女性は6名です。死亡者数のデータもありますが(20代男性は2名、30代男性は6名、20代女性は1名、30代女性は2名)、死亡事例は重症化事例に含まれます。一方、陽性者数は、20代男性は826673名、30代男性は1490328名、20代女性は1322714名、30代女性は886126名です。
以上から重症化数を感染者数で割ってコロナ感染症による重症化/死亡率を算出すると、100万人当たりの値は20代男性は8.47人、30代男性が10.06人、20代女性は6.05名、30代は6.77名となります。個人的には、パーセントで示すと30代男性 で0.001006%なのでそこまで大きくない印象です。

次に、この値とワクチンのリスクを比較することで打った方がいいのか打たない方がいいのかを判断したいと思い、ワクチンによる重篤者数と死亡者数を調べました。

ワクチンによる重篤者数と死亡者数

ワクチンの副反応についてですが、こちらは2022(令和4)年3月18日に行われた「第77回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」における資料を参照しました。

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000914284.pdf

先ほどのデータと異なる点は、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカそれぞれについてデータが存在すること、年代・性別別にデータがないことです。ここでは、ファイザー製ワクチンのデータについて調べました。
22/1/17-2/13の総接種者8,897,470における重篤報告数は58名,死亡報告数は21名でした。死亡者数は重篤報告数に含まれるため、重篤化/死亡率を重篤化報告数を総摂取者数で割って重篤化/死亡率を算出すると、100万人あたり6.52人です。

年代/性別重症化/死亡数感染者数重症化・死亡率(%)重症化・死亡数(100万人あたり)
全世代/性別による区別なし58名8,897,470名0.000652%6.52人

考察

以上を整理して改めてコロナ感染症による重症化/死亡率とワクチンによる重篤者数と死亡者数を示すと下記のようになります。

  • コロナ感染症による重症化/死亡率
年代/性別重症化/死亡数感染者数重症化・死亡率(%)重症化・死亡数(100万人あたり)
20代男性7名826673名0.000847%8.47人
30代男性15名1490328名0.001006%10.06人
20代女性8名1322714名0.000605%6.05名
30代女性6名886126名0.000677%6.77名
参考(80代男性)696名4256名2.25%22556名
  • ワクチンによる重篤者数
年代/性別重症化/死亡数感染者数重症化・死亡率(%)重症化・死亡数(100万人あたり)
全世代/性別による区別なし58名8,897,470名0.000652%6.52人
  • 20代の女性ではワクチンによるリスクの方がコロナウイルスによるリスクより大きい結果となりましたが、他の事例ではワクチンの効果が僅かに上回りました。
  • ただ、いずれも桁は同じでした。死亡率が1桁多い欧米では明確に効果が上回ると思いますが、日本ではほぼ拮抗しています
  • 高齢者では効果が明白で打った方がいいと思います

したがって、ワクチンを打つメリットは20代、30代においては必ずしも明白ではなく、これがこの世代において五人に一人は受けていない理由だと考えています。今回のワクチンは、タンパク質を合成する設計図であるmRNAを体内に入れて自身の身体の中でウイルスの擬似物質を作り出しています。新しいタイプのワクチンであり長期的な影響は明らかになっていないことも懸念されている点だと思います。一方、繰り返しになりますが、欧米ではコロナウイルスによる致死率が日本より高いためワクチンは有効だと思います。

思っていること

ワクチン自身は否定しませんが、年代別に見るとワクチンの効果は明確ではないこと、長期的な安全が確立されていないため現時点で打たないことはそこまでおかしいことではないと個人的に考えています。実際、ワクチンを1回も受けていない人は20%です。一方、ワクチンの効果は周囲へのリスクを低減する点にもあるため、全く打たないことも周囲への配慮がないと思います。そこで、ワクチンの接種を一度打ってしばらく様子を見たいと考えています。
また、会社でどう思われるかを気にかける人がいるようですが、日本の会社としては、ワクチンを推奨はするが、個人の判断に任せる。ワクチンを打ったかどうかを聞くことはハラスメント扱いになる恐れがあるので個別に聞くことしないというのが現状の空気だと思います(欧米企業は違うようですが)。少なくとも今の会社でそれを聞かれたことはありません。代わりに重要なイベントの前はPCR検査をして、陰性ならワクチンを接種していてもしてなくても問題ないというスタンスです。

今の意見としては、全く打たないのは周囲の配慮にかけると思うので一回は打ちたいと思っていますが、それ以上はもう少し様子見にしたいです。

データサイエンティスト
絹田 真也
千葉県市川市在住。大手通信キャリアのデータサイエンティスト。 個人で活動する場所が欲しくてブログをしています。 NP & Companyという個人事務所でITサービス企画開発も細々しています。 通信キャリアでデータサイエンティスト←古河電工でデータエンジニアリング←慶應大学←慶應高校
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