清浄の七段階を紹介してから、 アビダンマ・テキストは「三相tilakkhana」 を紹介している。七つの清浄を学んだ人は、次に観察対象として三相を学ぶ。それが無常・苦・無我という三相。ただ、無常・苦・無我という三相の真理について、「では、三つのうち、私
の場合、 どれを観察対象にしようか」などと自分で選ぶ必要はない。 『念処経』 で説かれているように、 生きることに気づけば充分。
釈尊が説かれたように、 先入観 固定概念主観を捨てて観察すると、自分の性格に合わせて、 無常を発見するか 苦を発見するか、 無我を発見するか、 いずれかになる。
三相: ① 無常相anicca-lakkhana
まずは無常相です。 どんな現象でも、客観的に観察してみると、 それ
が無常であると見えてくる。どんな現象でも、客観的に観察してみると、かならずそれが変化していること、 変わっていくこと 別な現象になること、 一定しないことを発見する。
無常は観察して発見するもの。
三相 ②苦相dukkha-lakkhana
無常を発見するよりは、 「一切の現象は苦である」 と発見する方が難しいかも
しい。
三相: ③無我相anatta-lakkhana
無我相の観察は、 苦相の観察より難しいかも